【事例「あの子さえいなければ・・・」の投稿の評価例】

*「あの子さえいなければ・・・」のケースに対して、次のような投稿がありました。投稿例を読んで、問いに答えなさい。
**このケースが出来た人は、「僕のサッカーボールだ」のケースに進んで下さい。
【「あの子さえいなければ・・・」】
「あの子さえいなければ・・・」と、6年1組の中田先生は何度思ったことか。
4月の始業式の日、「6年生は最高学年、みんなの手本になって」という話をしていると、森田翔が「先生、先生」と言って、見当違いの発言をする。「今はこの話をしているので、ちょっと待ってね。それは後で説明するから」と言って制しても、またしばらくすると「先生、先生」と言って、違う質問をしてくる。その時、この子は、その場で言ってよいことと悪いこととの区別ができない子、つまり、空気の読めないような“要注意人物”だな!と直感した。とは言え、中田先生も教職経験20年のベテラン先生。学級のルール作りを子どもたちと一緒に行い、〝してはならないこと〟だけでなく、授業中でも先に結論を言って、それから理由を言うようなルールを取り決め、トラブルメーカーになりそうな森田翔に対しては、まずは彼の行動をよーく観察することから始めた。
予想通り、森田は、学級の子どもから嫌われていた。ほとんどの女の子は、彼の言動を無視して、かかわりをもたないようにしている。学級会で給食係を決めていた時、森田が「5年の給食、4年に比べてパンが多くて、ご飯が少なかったもん。カレーライスをもっと欲しいから、給食係ゲット」と立候補したので、元気のよいリーダー格の女の子から「もっと真面目にやれ」と注意され、彼は、ウォーと両手を広げて肩をすぼめながら、その場を取り繕っていたことがあった。
しかし、男子に対しては執拗でなかなか引き下がらない。5月の連休明け、少年野球チームのレギュラー外野手である森田は、数日前の試合で失策したチームメートに対して「お前のせいで、あの試合に負けた。これで13回目。下手くそ!」と、学校に来ても繰り返し文句を言い続けた。
ちょっと騒動になったこともある。中田先生は、総合的な学習の時間にパワーポイントを使って調べたことをまとめる課題を出し、パソコン操作に堪能な川合君と鬼頭君に分からない子の手助けをするように指示して出張に出た。ところが、森田は、イチロー関連のホームページばかり見ている。それで鬼頭君が注意したが止めなかったので、授業後、中田先生にそのことを報告した。当然、中田先生は、森田を呼び出して注意したのだが、翌日の大休みの時、彼は、鬼頭君に対して「言いつけたな。先生の前でいい子になって、ムカつく」と言うと同時に、平手でピシャっと顔を叩いて泣かしてしまった。
そんな森田であるが、“翔ちゃん”と呼んでくれる友達も一人だけいる。パソコンが得意で、少年野球チームでもエースピッチャーを務めている川合君である。ただし、川合君は、納得がいかなければ、教師に対してさえ強く反発する自我の強い子で、靴の縁を踏んでだらしなく履いているので注意すると、「そんなこと僕の自由です」と徹底的に反抗したので、中田先生も意地になって、「ルールを間もならないと、信用をなくす。それでは、社会に出てやっていけない」と10分くらい厳しく叱ったが、どうしても言うことをきかなかった。
要するに、5月中旬までに、中田先生は、森田を何とかしなければ学級経営どころか教科指導もうまくいかないということを悟った。どうすべきだろうか?

【問1】この投稿例が上の到達基準で達成している規準を述べなさい。答は、「解答1」のボタンをクリックして下さい。


【問2】この投稿例が上の到達基準で達成している規準を述べなさい。答は、「解答2」のボタンをクリックして下さい。


【問3】この投稿例が上の到達基準で達成している規準を述べなさい。答は、「解答3」のボタンをクリックして下さい。


【問4】この投稿例が上の到達基準で達成している規準を述べなさい。答は、「解答4」のボタンをクリックして下さい。


【問5】問3と問4は、同じ人が投稿したものです。この投稿内容を上の到達基準のA.事例の内容理解、B.解決の選択肢、C.最善の解決策、の規準の点からその達成度を評価して下さい。答は、「解答5」のボタンをクリックして下さい。
